外科(消化器外科・乳腺外科)の研修

研修概要

DSCF8729.JPG 島田市民病院外科では、患者さんそれぞれの疾患に対する不安を取り除くことから始まり、疾患の相談、検査、診断、手術・治療へと流れるような計画をトータルコーディネートして、最も適切な治療法を提供するように努力しています。治療方法も多様化し、それぞれの患者さん達のニーズも広がり、また、とくに高齢者で合併症を持ちながら手術を受けなければならない状況の方々が増加してきた現在では、低侵襲なものから他臓器合併切除に至るまでのあらゆる選択肢を提示し、その根治度、合併症、術後の生活QOLに至るまで、個々の患者さん、そのご家族に100人100様の治療法を提示し、十分な納得の下に治療選択をされるように心がけています。

 研修される方々には、外科という手技のみならず、患者さん個々におかれた状況、環境、病態を十分に判断してその個人にはどんな治療がベストか十分に検討し、患者さんの立場に立った医療を学んでいただく密な個別指導を受けていただきたいと思っています。

■腹部外科・一般外科
 良性疾患、悪性疾患を問わず、食道、胃、肝・胆・膵、大腸、直腸、肛門に至るまでの消化器疾患全般に対する手術を中心とした治療を行います。手術のみではなく、外科における胃内視鏡、大腸内視鏡の指導、エコー、CTを駆使した読影指導など、術前診断の能力向上のための指導はもちろん行います。
 また、化学療法、放射線療法、免疫療法などを組み合わせた集学的治療、患者さんに接してのマナーの在り方など細かい指導を行います。交通外傷や事故などの多発外傷・救急疾患への対応もJATECなどに準拠した指導を行います。

■血管外科
 静脈瘤手術、透析用のシャント造設を行っています。

■腹腔鏡手術外科
 注目されている低侵襲手術分野では、当院では1991年の胆石症症例導入を最初に、胃癌、大腸癌、直腸癌はもとより、食道、脾臓、腸閉塞症例を対象に腹腔鏡手術を行っています。特に、胃癌、大腸癌・直腸癌においては静岡県下でも有数の手術症例数を経験しており、現在までに大きな合併症はありません。腹腔鏡手術の術後経過は非常によく、創も小さく美しく、疼痛も少なく、入院期間が短期で、術後の腸閉塞も1例もありません。2008年9月には、第11回世界内視鏡外科学会においての発表で、「当院における腹腔鏡手術1000例の解析」をご評価いただきましたが、その中にも術後の縫合不全や出血などの合併症はなく、非常によい成績を収めております。
 このような腹腔鏡手術をより安全に行うために、これらの実績も踏まえた上に、2008年11月からは最新型のHi Vision腹腔鏡手術システムを5セット導入し、同時並行して、腹腔鏡手術を行えるようになっています。
 20年間の実績、熟練した指導スタッフの下、これからの若い先生方には少しでも多くの腹腔鏡手術経験していただきたいと思っています。

■乳腺外科
 2005(H17)年より他院にさきがけて、マンモグラフイーガイド下マンモトームを導入し診断の精度を上げております。精度の高い術前診断はもとより、術前の患者さんへの接し方、治療方針、術後のホルモン治療、化学療法などを学んでいただきます。

■へルニア手術
  高齢者の増加に伴い、鼠径ヘルニアの手術が増カロしています。小児鼠径ヘルニア手術ではご希望により、日帰り手術ができる体制を整えております。ヘルニアも症例数は多く、確実な手技を指導します。

■救急
 救急患者はH17年設立の救急センターに搬入されます。外科的救急疾患に対しては、外科系救急チームとともにJATECに準拠した初期診療ならびにトリアージを行います。救急センターでは高速ヘリカルCT、各種放射線機器による全身精査が迅速に行えます。多発外傷、重症症例には体外循環、緊急透析を駆使した加療を行っていますが、これも外科研修中に学んでいただきます。

■病診連携
 近隣の医院、病院、静岡がんセンターとの連携も密接に行っております。

■当科研修の方針
1)外科手術を受ける患者さんの不安を取り除くような十分な説明・面談方法を指導します。
2)外科的治療の適応の検討や検査・治療の実際を、先輩指導医とともに学びます。
3)できるだけ多くの手術症例を経験していただき、個人の意欲や能力に応じて、積極的に経験を積んでいただきます。
4)指導医の指示の下、可能な限り、主治医が執刀をするスタイルで手術を学びます。
5)取得可能な専門医は日本外科学会、日本消化器外科学会、日本乳癌学会などです。

■各種検査
1)毎週、月曜、木曜には消化管透視を行います。
2)毎週、水曜には上部消化管内視鏡検査、金曜には下部消化管内視鏡検査を行います。
3)選択的血管造影検査も適宜行います。
4)マンモトーム検査も行います。
5)乳腺エコー・腹部エコー検査も行います。

定期カンファレンス

1)早朝カンファレンス:月曜から金曜毎朝 8:00~8:20

  • 毎朝、前日の手術症例の検討、あるいは夜間の緊急手術症例の検討を行います。また、重症例の検討、今後の方針などをきめ細かくカンファレンスします。研修される方には各々の症例を通じて、外科の基本的な考え方や各種画像の読み方、検査データの理解を深めていただきます。

2)手術症例カンファレンス:金曜日 16:00~17:00

  • 毎週金曜日に、次週の手術症例の検討を詳細に行います。個々の症例背景、既往歴から始まり、現在の患者さんの状態、各種画像・検査データの検討、治療方法、手術術式の決定、術中、術後管理のポイントを協議します。研修される方々は、検討に参加しながら、症例を詳細に学びます。

3)MMGフイルムカンファレンス:金曜日 17:00~

  • MMG読影資格のある指導医とともに、健診、あるいは外科で撮影したマンモグラフィー画像の検討会を行います。